現在の医療事情に合わせた医療保険の選び方

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現在の医療技術はとてつもないスピードで進歩しています。

数十年前、いや、数年前のものとは比べ物にならないほど進歩していて、それは私たち患者にとってはとても安心する世の中になってきています。

これからもますます医療技術は進歩していって、ケガや病気になっても安心な時代になってきます。

今回は、昔の医療事情と現在の医療事情を比べ、それに紐づくように変わってきた医療保険の特徴をご説明していきます。

現在は入院の短期化傾向と高額な医療費が特徴

まず、現在の医療は、入院が短期化の傾向にあります。

一般病床の平均在院日数についてですが、
平成14年 では 22.2日 でしたが、
平成29年 では 16.2日 と短縮されています。

さらに入院した人の退院までの日数ですが、
45%の人が7日以内の退院、
66%の人が14日以内に退院をしています。(※厚生労働省「患者調査」(平成26年)より)

ですので、現在では、入院日数は短期化傾向にあり、3人に2人が2週間以内に退院する時代となってきています。

次に、入院が短期化傾向になっているかわりに、退院後に通院する患者数は増加傾向にあります。入院した方の83.8%は退院後に通院しています。

ただ、入院時の自己負担不要は高額となってきています。

現在の入院時の自己負担費用は平均20.8万円です。

ですので、

  • 入院期間の短期化
  • 退院後の通院
  • 医療費の高額化

この3つが現在の医療事情のトレンドなっております。

この背景には医療技術の進歩があります。

医療技術は日々進歩しています。医療技術が高度になれば、それだけ完治までの期間が短くなり入院する期間も短くなります。それと同時に治療費も高額になります。

ですので、現在の医療とは、治療費が高額で短期入院が中心となったといえるでしょう。

過去と現在の医療事情を背景に保険内容を見てみる

過去の医療事情と現在の医療事情を比べてみます。

過去は、高齢者はゆとりのある生活

30年前の健康保険や医療事情としては、医療費は高齢者の自己負担はありませんでした。そして平均寿命は80歳前後ですが、年金も今よりもはるかにゆとりのあるものでした。

仕事を退職したあとは、お金の心配もなく本当に悠々自適な生活が送れていたことが想像できます。うらやましい限りですね。

高齢者は、病院に行っても医療費がかからない、年金があるので生活費の心配もない状態では、医療保険というのはそれほど重要ではありませんでした。

そのため、30年前の医療保険というのは、80歳で満期があったり、高齢者の保障が薄かったりする商品がほとんどでした。

高齢者は国が手厚い保障をしてくれたので民間の保険なんかは必要なかったんですね。

現在は、高齢者にも厳しい医療事情がある

それに比べて現在は、平均寿命も延びて人生100歳とまで言われるくらい長生きの時代になりました。医療費も高額になり、高齢者の医療費自己負担もあり、年金も減額された生活となっています。

病気やケガをしやすい高齢者は、少ない年金の中から高額な医療費の自己負担を強いられているのです。

保険は医療事情によって変化していく

そこで、医療保険も満期を作るのではなく一生涯のものが増えてきたり、最先端の医療を受けることができる先進医療の負担をしたり、短い入院でも十分な保障が受けることができる内容となってきております。

医療保険というのは、医療事情を背景として現在に合わせた内容に変わっていっているのです。

いつの時代にも「保険の見直しを」と言われているのは、医療事情を背景として保障内容が変わってきていることが背景になってきているんです。

現在の医療事情での医療保険の選び方

それでは、こういった医療事情の中での医療保険はどのようなものを選んでいけばよいのでしょうか。

ポイントは、現在の入院は短期化傾向にあり、医療費は高額になっている、ということです。

短い入院ということは「1日いくら」という日額保障はあまり得をしない、ということです。

昔のように、例えば入院で1ヶ月必要であれば、日額1万円の保障なら30万円の給付が見込めます。ただ、現在は2人に1人は1週間以内の退院ですので、日額1万円であれば7万以下の保障しかうけとれないという人も多くなってきています。

さらに医療技術の進歩により、医療費は短期入院でも高額になってきています。そういった状態で日額保障に頼った保険の内容は少し心配です。

ただ、現在は高額療養費制度というものがあります。これは1ヶ月に支払う医療費には上限がある、という制度です。高額療養費制度についてはこちらをご覧ください。

それであれば、短期の入院でも一定の一時金が給付される保険の商品を選ぶことが賢い医療保険の選択となっていきます。

中には、日帰り入院でも5日分の日額が保障されたり、入院日数に関係なく5万10万といったまとまった一時金が給付される保険もあります。

そして、人生100歳時代の現在では、80歳満期の保険はちょっと怖いですね。80歳で満期になってもまだ20年も生きていく可能性もあり、80歳から加入できる保険は探すのが難しく保険料も高額になってしまっております。

やはり終身で保障がある保険を選ぶことがよいでしょう。

保険は、保険会社がとてもたくさんあり、その分保険のプランもたくさんあります。さらに保険用語や仕組みなど、本当に知識が必要なものです。「よく分からない」と感じた人は素直に専門家に相談したほうがよいでしょう。

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